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海外スポーツベット(ブックメーカー)は違法?やめたい人のための基礎知識とブロック方法
海外のブックメーカーでも、日本国内から賭ければ賭博罪の対象です。法律の基本、2025年の法改正、アプリやSNSで手が届きやすい理由、やめるための具体的な対策と相談先を、公式の情報をもとにまとめました。
BetClear · 2026年11月2日 · 2 分で読める

「試合を見ていると、つい賭けたくなる」。海外のスポーツベット(ブックメーカー)は、スマホのアプリやサイトから、サッカーや野球などの試合にいつでも賭けられます。このページでは、まず「日本から使うと違法なのか」という疑問に答え、そのうえで、やめたい人が今日からできることをまとめます。責めるための記事ではありません。
海外のスポーツベットは日本から使うと違法?
結論から言うと、違法です。警察庁は、海外で合法的に運営されているオンラインカジノであっても、日本国内から接続して賭博を行うことは犯罪だとしたうえで、次のように明記しています。
バカラ、スロット、スポーツベッティング等、その名称や内容にかかわらず、オンライン上で行われる賭博は犯罪です。— 警察庁「オンラインカジノを利用した賭博は犯罪です!」
刑法185条は、賭博をした人を50万円以下の罰金または科料に処すると定めています。常習として賭博をした場合は、186条1項により3年以下の拘禁刑です。
政府広報オンラインも、スポーツの勝敗にお金などを賭けるスポーツベッティングは賭博に当たると説明しています。法律に基づいて運営されている競馬・競輪・競艇などの公営競技や、totoなどのスポーツ振興くじとは違う、という位置づけです。「海外で合法的に運営されているから大丈夫」「違法だと知らなかったと言えば罪にならない」といった情報は誤りだとされています。消費者庁も、犯罪になることを知らなかったでは済まされない、と注意を呼びかけています。
2025年の法改正で何が変わったか
2025年6月25日に公布された「ギャンブル等依存症対策基本法の一部を改正する法律」(令和7年法律第76号)が、同年9月25日に施行されました。新しくできた第9条の2は、インターネットで情報を発信する人に対して、違法なオンラインギャンブルのサイトやアプリを国内の不特定の人に示すことや、そこへ誘導する情報を発信することを禁じています。SNSでサイトのリンクを貼って宣伝することや、「おすすめ10選」のような紹介サイトを作ることも、禁止される行為の例として挙げられています。
この改正は、利用者を罰する新しい規定を設けたものではありません。利用者には、これまでどおり賭博罪が適用されます。警察庁によると、2025年にオンライン上で行われる賭博事犯で検挙された人は317人で、前年より38人増えました。そのうち、自宅などからサイトにアクセスする「無店舗型」で検挙された賭客は196人です。
なぜこんなに手が届きやすいのか
警察庁が委託した調査(2025年1月の報告書)は、日本語を使うなど日本人向けとみられる40のオンラインカジノサイトを調べました。そのすべてが日本国内から利用でき、35%は専用アプリを提供していました。アプリがなくても、多くのサイトはスマホ向けに作られています。提供されているゲームには、スロットなどと並んでスポーツベッティングがあり、サッカーや競馬、eスポーツなど、賭けの対象も幅広く用意されています。
- 身近なスポーツが入口になる:政府広報オンラインによると、野球や格闘技などの身近なスポーツが賭けの対象になることで、利用のハードルが下がると指摘されています。
- 紹介や広告が多い:調査は、主な広告手法として、紹介した人に報酬が払われるアフィリエイトを挙げています。SNSやYouTubeで影響力のある人に紹介させるサイトもあります。警察は、動画配信サイトで宣伝していたアフィリエイターや、紹介サイトの運営者も検挙しています。
- 入金がすぐできる:警察庁の資料では、入金方法として、クレジットカード、電子決済サービス、暗号資産、銀行振込が挙げられています。クレジットカードや電子決済サービスは、入金がすぐ反映されるのが特徴とされています。
- 無料で誘う:「入金不要 初回ボーナスプレゼント」のように、最初は無料で使えるサービスで誘い込む手口も指摘されています。警察庁は、無料版や無料ボーナスであっても利用しないよう呼びかけています。
よくある質問
ブックメーカーについてよく調べられている疑問に、公的な情報で確かめられる範囲で答えます。
Sportsbet.io(スポーツベットアイオー)やインターカジノ、Betway、20Betなど有名なサイトなら合法?
いいえ。サイトの名前や知名度、どの国のライセンスを持っているかで、日本での扱いは変わりません。警察庁は、海外で合法的に運営されているオンラインカジノであっても、日本国内から接続して賭博を行うことは犯罪だとし、スポーツベッティングを含めて、名称や内容にかかわらずオンライン上で行われる賭博は犯罪だと明記しています。
日本語に対応していることや、日本向けに宣伝していることも、合法の根拠にはなりません。警察庁は、「××カジノ 日本語対応してます」などとうたう勧誘を、2025年の法改正で禁止された行為の例に挙げています。なお、この記事では、個別のサイトの運営状況や安全性は判断していません。
仮想通貨(暗号資産)で賭けるなら違法じゃない?
いいえ。暗号資産で賭けていた人も、賭博事件として検挙されています。警察庁の担当室長による講演では、オンラインカジノのサイトが使う暗号資産のウォレットを特定し、全国各地で暗号資産を使って賭けていた人がいることを突き止めた検挙事例が紹介されています。「暗号資産なら捕まりにくい」という風評に警鐘を鳴らすため、広く広報したとも説明されています。
2025年5月には、金融庁と警察庁が暗号資産の業界団体に対し、利用者がオンラインカジノに関連した取引をしようとしていると把握した場合に、その取引を止めることなどを会員に周知するよう要請しています。
ブックメーカーで勝ったお金に税金はかかる?
国税庁の所得税基本通達36-1は、所得税の収入金額について、「その収入の基因となった行為が適法であるかどうかを問わない」としています。違法な賭けで得たお金だから税金の対象にならない、ということではありません。反対に、税金がかかるからといって、賭けが合法になるわけでもありません。
国税庁は、競馬や競輪の払戻金を「一時所得」の例に挙げています(営利を目的とする継続的行為から生じたものを除きます)。ブックメーカーで得たお金の具体的な扱いは、税務署や税理士に確認してください。
海外のブックメーカーで日本の競馬に賭けるのは?
日本から海外のブックメーカーで賭けることは、対象が日本の競馬でも、オンライン上で行われる賭博にあたり、賭博罪の対象です。競馬法では、日本で競馬を行い馬券を発売できるのは、日本中央競馬会(JRA)と都道府県など、法律で決められた主催者に限られています。中央競馬や地方競馬のレースについて、馬券に似た賭けをさせて利益を得た者には、5年以下の拘禁刑または500万円以下の罰金が定められています(競馬法30条3号)。
日本の競馬に合法的に賭ける方法は、JRAや地方競馬の主催者が発売する馬券で、JRAには即PATなどのネット投票もあります。ただし、合法なネット投票でも、のめり込むことはあります。公営競技のネット投票には、本人や家族が申し込める利用停止の仕組みがあります。
「ブックメーカー投資」「スポーツベッティング投資」は大丈夫?
「投資」と呼ばれていても、お金を賭ける先がブックメーカーなら、中身は賭けです。国民生活センターは、海外のブックメーカーでの賭け方を助言するコンサルティングや、試合の予想を配信するサービスの契約をめぐる裁判例(東京地方裁判所2021年12月16日判決)を紹介しています。広告では「最大月利50%を安定的に稼げる」などとうたわれていました。
判決は、ブックメーカーでサッカーの試合の勝敗などにお金を賭けることは賭博で、公序良俗に反するとしました。海外では適法な場合があっても、国内でその賭けのためのコンサルティングや情報配信をして対価を得ることも公序良俗に反するとして、契約を勧誘した行為を違法とし、支払った代金などの賠償を認めています。
国民生活センターは、副業や投資、ギャンブルで高額収入を得るためのノウハウなどと称して売られる「情報商材」についても、怪しいと思ったら連絡しない、借金をしてまで契約しない、と呼びかけています。勧誘されて困ったときは、消費者ホットライン(188)で身近な消費生活相談窓口を案内してもらえます。
スポーツベットをやめるためにできること
公営競技のネット投票には公式の利用停止の仕組みがありますが、海外のブックメーカーはその対象外です。だからこそ、一つの対策に頼らず、いくつかの層を重ねて、賭けるまでの手間を増やしていくことが大切です。
- 相談先につながる:一人で抱え込まず、下の相談先に連絡してください。家族や信頼できる人に打ち明けることも、大切な一歩です。
- お金の通り道を細くする:サイトに登録したクレジットカード、電子決済サービス、暗号資産ウォレットの情報を削除し、カードの利用限度額を下げます。2025年5月、金融庁と警察庁は、銀行や資金決済、暗号資産の業界団体に対し、オンラインカジノでの決済を把握した場合に止めることなどを、加盟する事業者に周知するよう要請しています。
- スマホとパソコンの入口をふさぐ:アプリを削除したうえで、サイトそのものを開けないようにします。BetClearは、暗号化DNSによって、iPhone・Android・Mac・Windows 11で50万以上のギャンブルサイトを読み込ませません。リストは自動で更新され、すり抜けたサイトを見つけたら報告できます。ただし、新しいサイトは次々に現れるため、完全なブロックはできません。
- 誘導から離れる:ブックメーカーを紹介するSNSアカウントや動画チャンネルのフォローを外すか、ミュートします。2025年の法改正で、こうした誘導は禁じられています。
- 試合の時間を一人で過ごさない:大きな試合のある日は、誰かと一緒に観る、または別の予定を入れるなど、衝動が来やすい時間の過ごし方を先に決めておきます。
相談先
- ギャンブル依存症予防回復支援センター(0120-683-705):24時間365日、通話料・相談料無料で、臨床心理士などの資格を持つカウンセラーが対応します。オンラインカジノも相談の対象です。公営競技関係団体が運営する民間の窓口で、時間帯によっては繋がりにくいことがあります。非通知設定や公衆電話からはかけられません。
- 精神保健福祉センター:各都道府県・政令指定都市にある公的な窓口です。一覧は全国精神保健福祉センター長会のサイト(zmhwc.jp)で探せます。こころの健康相談統一ダイヤル(0570-064-556)にかけると、かけた場所の公的な相談機関につながります。
- GA(ギャンブラーズ・アノニマス)日本(gajapan.jp):当事者同士の自助グループです。
- 家族の方は、ギャマノン(gam-anon.jp、03-6659-4879)や、全国ギャンブル依存症家族の会(gdfam.org)があります。
- 借金などの法的トラブルで困っている場合は、法テラス・サポートダイヤル(0570-078374)に問い合わせられます。
すでに賭けてしまって不安な人へ
すでにブックメーカーを利用してしまい、法的な不安がある場合は、弁護士に相談してください。この記事は一般的な情報であり、個別の法律相談の代わりにはなりません。大切なのは、今日から賭けない仕組みを作り、助けを求めることです。
出典
- 警察庁:オンラインカジノを利用した賭博は犯罪です!(npa.go.jp)
- 警察庁:令和7年における風俗営業等の現状と風俗関係事犯等の取締り状況について(2026年4月)
- 警察庁委託調査:オンラインカジノの実態把握のための調査研究 報告書(2025年1月)
- 国家公安委員会:犯罪収益移転危険度調査書(2025年11月)
- 政府広報オンライン:オンラインカジノによる賭博は犯罪です!広告・宣伝することも禁止に!(gov-online.go.jp)
- 消費者庁:日本国内ではオンラインカジノに接続して賭博を行うことは犯罪です!(caa.go.jp)
- 刑法185条・186条、ギャンブル等依存症対策基本法9条の2、競馬法1条の2・30条(e-Gov法令検索)
- 警察庁生活安全局保安課:基調講演「オンラインカジノを巡る現状と対策」(社会安全フォーラム、npa.go.jp)
- 金融庁・警察庁:オンラインカジノに係る賭博事犯防止及び暗号資産を利用した詐欺被害防止のための対応について(要請、2025年5月14日、fsa.go.jp)
- 国税庁:所得税基本通達36-1、タックスアンサーNo.1490 一時所得(nta.go.jp)
- 国民生活センター:暮らしの判例「海外ブックメーカーの賭けに関連するコンサルティングや情報配信サービス等が違法とされた事例」(『国民生活』2023年9月号)、簡単に高額収入を得られるという副業や投資の儲け話に注意!(2018年8月2日)(kokusen.go.jp)
- ギャンブル依存症予防回復支援センター(gaprsc.or.jp)/厚生労働省:こころの健康相談統一ダイヤル/法テラス(houterasu.or.jp)/消費者庁:消費者ホットライン
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